「IBS」の治療には、3食を決まった時間に摂る、暴飲暴食を避ける、睡眠や休養を十分にとる、ストレスを解消する、朝の排便を習慣づける、といったライフスタイルの改善が欠かせません。そのなかでも重要なのが、食事療法や運動療法による治療です。
食事療法
下痢をくり返している場合は、香辛料や冷たい飲食物、脂っこいものなどを避けます。乳製品やアルコールも下痢の原因になる可能性があるので、控えたほうがいいでしょう。
便秘をくり返している場合は、香辛料など刺激の強い食品は避けつつ、水分や食物線維を多く摂れるような食事を心がけていきます。
運動療法
適度な運動は腸の働きを整える効果が期待できるほか、気分転換・ストレス解消にもなります。体操や散歩などの軽い運動を生活に取り入れましょう。
薬物療法では症状に応じて治療薬が処方される
食事療法や運動療法で症状が改善しない場合は、医師による薬物療法が用いられます。薬物療法では、症状に合わせて以下のような治療薬が処方されます。また、新しいタイプの治療薬として、腸のセロトニンに作用し、早期から確実に症状を改善する薬も用いられるようになりました。
セロトニン*3受容体拮抗薬
腸で作用するセロトニンの働きを抑え、腸の運動異常や痛みを感じやすい状態を改善する男性の下痢型IBSにおける新しい治療薬です。
*セロトニンには現在1から7までの受容体がわかっており、体の中でいろいろな働きをしています。
高分子重合体
便に含まれる水分量を改善して、便をちょうどよい硬さに保つ薬です。
消化管運動調節薬
消化管の動きを活発にしたり、抑えたりする薬です。
乳酸菌製剤
腸内の乳酸菌を増やすことで、腸内環境を整える薬です。
下剤
腸の運動を活発にしたり、便をやわらかくしたりする薬です。
抗コリン薬
腸の異常な運動を抑え、腹痛を抑える薬です。

